Project/Area Number |
11160201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菊池 康夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10004467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
十川 和博 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80175421)
藤井 義明 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00098146)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | DNA結合タンパク質 / 転写因子 / PASドメイン |
Research Abstract |
受容体型転写因子AhR(Aryl hydrocarbon receptor)はダイオキシンなど外来の多環性芳香族化合物を結合した後、Arnt(AhR nuclear translocator)とヘテロ二量体を形成して薬物代謝酵素CYPlA1遺伝子の誘導的転写調節配列XRE(Xenobiotic responsive element)に結合して転写を活性化する。AhR、ArntともにPAS(Per-AhR/Arnt-Sim homology)という新しい構造モチーフを持つ。PASはサブドメインPAS-A、PAS-Bを含み、タンパク質間相互作用に重要な役割を持つ。本研究はPASの機能ドメインの高次構造解析を目的とした。 (1)アミノ酸配列ホモロジーに基づいたPAS-A、PAS-Bは大腸菌で発現させると大部分が不溶性だったがマウスArnt2のPAS-Aは可溶性で精製も進んだ。しかし巨大な会合体を形成したため1残基含まれるCysをSerに変換したところ高次会合体形成は抑制され、AhR-Arntヘテロ二量体の形成を競合的に阻害する活性も示したのでCys-Ser変換は有効な対策であった。しかし依然として4〜6量体なのでオクチルグルコシド、Tween20などの界面活性剤を加えると、二量体の形成が特に強まり規則性のより高い構造をとった。稲垣冬彦教授(北大)のご協力によりNMR高次構造解析に着手した。 (2)SDS-PAGEと非変性PAGEの結果からこのタンパク質は電荷的にも分子量的にも均一なので会合の様式も均一と結論した。これにより均一な会合体を結晶化しX線結晶解析を適用する可能性が明らかになった。 (3)アミノ酸配列ホモロジーによらずにインタクトな構造フレームに合致した構造ドメインを確定するには全長のタンパク質をタンパク質分解酵素で限定消化する必要がある。星川裕博士(都臨床研)のご協力を得てArnt全長タンパク質の昆虫細胞Sf9での発現量を大幅に増加させることに成功した。
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