マウスモデルによるHIV感染ならびに発症機構の解析
Project/Area Number |
11161220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
小糸 厚 熊本大学, エイズ学研究センター, 講師 (70231305)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | HIV-1 / マウスリンパ球 / 組み込み / 核移行 / リコンビナントgp120 |
Research Abstract |
ヒトCD4、およびコレセプターを発現させたマウスではHIV-1感染後、逆転写産物は検出されるが、その複製は依然として著しく制限されている。 HIVが効率よく複製するマウスモデルの開発のため、マウス由来リンパ球においてみられたHIV複製、特に染色体への組み込みまでの複製初期過程における制限の実体を明らかにするための検討を行った。Amphotropic MuLVのEnvでpseudotypeしたHIV-1ルシフェレースベクターのマウス、ラットなどげっ歯類のリンパ球へのentry効率は、ヒト細胞に比較して2〜3logfold以下という極めて低いものであった。環状2-LTR circleは核内において特異的かつ一過性に形成される中間体であるが、マウスリンパ球においてもヒト細胞と同様に検出されることから、逆転写の完成ならびにpreintegration complex(PIC)の核移行において著しい阻害はないことが示唆された。Inverse PCR(IPCR)法によるHIV-1の宿主染色体への組み込みの解析の結果からは、マウスリンパ球への組み込み効率がヒト細胞に比較して低いことが確認された。またバキュロウイルスベクターを用いてX4HIV-1株(SF2,SF33)およびR5HIV-1株(SF162)由来の可溶性gp120を作製(九州大学農学部遺伝子資源開発センター:原敏夫助教授との共同研究)し、それぞれのコレセプターとの相互作用がHIV-1株間で著しく異なることを示した。今後マウス個体内でのCD4陽性リンパ球に及ぼす影響を検討していく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)