ストローマ細胞由来造血制御分子の同定とその生体内意義
Project/Area Number |
11162215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
富山 佳昭 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80252667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
織谷 健司 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | ストローマ細胞 / 造血制御 / Limitin / CFU-IL7 / クローニング |
Research Abstract |
本研究では、造血抑制作用を有するストローマ細胞株BMS2.4とヒト造血幹細胞支持能を有するストローマ細胞株MS-5より新たな造血制御因子の同定を試みた。 BMS2.4細胞よりcDNAライブラリーを作製しマウス白血病細胞株の増殖抑制を指標にexpression cloningを行い一つのクローンを単離し、この分子をLimitinと命名した。 Limitinは183個のアミノ酸からなる未知の糖蛋白で、interferon-α,βと約20%の相同性を有しており、preB細胞コロニーであるCFU-IL-7コロニー数を半減させるだけでなく長期骨髄培養でのBリンパ球産生を完全に抑制した。一方、CFU-GMやBFU-Eコロニー形成能はLimitinにて影響を受けなかった。以上より、Limitinは主にBリンパ球前駆細胞増殖を抑制すると考えられる。 MS-5細胞からは、Signal sequence trap methodを改良した方法にて、MS-5が産生する24種の分泌蛋白を同定した。これらの中にはcollagen,osteopontinなどの細胞外マトリックスや、pre-PDGF receptor,thrombin receptorなどの糖蛋白をはじめ未知の分子や機能解析がなされていない分子が含まれていた。現在、これらの分子につき解析をすすめている。 今回の成績は、造血の分子機構の解明に寄与するだけでなく、リンパ・造血器疾患の病因やこれら新規分子の臨床応用に貴重な情報を提供すると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)