細胞分裂と細胞分化の方向性に関わる細胞周期の制御機構
Project/Area Number |
11163209
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅田 正明 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (80221810)
|
Project Period (FY) |
1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
|
Keywords | 植物 / 細胞分裂 / 細胞周期 / アラビドプシス / イネ / サイクリン依存性キナーゼ / 分裂組織 / 分化 |
Research Abstract |
本研究では、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)の活性化に働くCDK活性化キナーゼ(CAK)に関して、その分子機能とin vivoにおける生理的役割を解析した。まず酵母を用いたtwo-hybrid法により、アラビドプシスのCak1Atと相互作用する因子を検索した。その結果、イネのCAKであるR2と高い相同性をもつクローン(cak2At)が同定された。そこで、CaklAtがCak2Atを上流で制御するキナーゼである可能性を調べるため、分裂酵母のcsk1変異株を用いて遺伝学的解析を行なったところ、CaklAtがCAK活性化キナ-ゼとして機能することが強く示唆された。一方、cak1Atをアラビドプシスで過剰発現させると、根端分裂組織における細胞分裂が停止し、細胞が分化の方向に進行することが明らかになった。その表現型を時間軸に沿って詳細に解析したところ、cak1Atの発現によってcolumella及びcortexの始原細胞が18時間以内に分化することが明らかになった。また、cak1Atの発現により2時問以内にCDK活性が低下するものの、cyclin-GUSマーカー遺伝子は24時間経過しても発現していた。したがって、形質転換植物では「CDK活性の低下」→「始原細胞の分化」→「細胞分裂の停止」という順序で表現型が現れることが示された。以上の結果から、始原細胞においてCDK活性が維持されることがその機能に必須であると考えられる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)