アプシジン酸による成長制御の分子的メカニズムに関する研究
Project/Area Number |
11163213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
服部 束穂 三重大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (10164865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊田 章子 三重大学, 遺伝子実験施設, 助手 (70263027)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | ABA / エコタイプ / シグナル伝達 / シロイヌナズナ / マッピング / 突然変異体 / ABA非感受性 / QTL |
Research Abstract |
(1)エコタイプColおよびLer間で見られるABA感受性に関するQTLの解析 これまでに、ABAによって誘導される老化(葉の黄化)を指標にしたABA感受性がエコタイプColおよびLer間で異なることから、この遺伝的差異のQTL解析を進めてきた。本年度は第1染色体上部に位置するABA感受性に関するQTLについて、1遺伝子座の違いによる形質の違いが明瞭に判断出来るか否かを確認し、詳細なマッピングを試みた。ほぼ第一染色体上部領域のみがColで、他の染色体領域がほとんど全てLer由来であるRIラインを出発材料にし、これをLerにバッククロスした集団を用いてマッピングを進めた。これまでの解析では、この領域にABA感受性に関わる遺伝子座が2カ所あると思われる結果となっているが、その主要なものはCAPSマーカーNCC1(10.2cM)とChibi2(20.5cM)と間に存在することが分かった。さらに詳細なマッピングを進めようとしたところ、他の染色体にもCol由来の染色体領域が残存していることが明らかとなり、この領域が表現型に影響することが分かった。現在さらにバッククロスを行い、他の部分がきれいになったラインを選抜している。 (2)ABA感受性に関わる突然変異体の解析 Cor15a::LUCレポーターを用いたスクリーニングにより得たABA感受性関連の突然変異体の諸性質を調べた。これまで21の突然変異体について内在性Cor15aに加えて2つ他のABA応答性遺伝子(RD29AおよびRAB18)のABAによる誘導パターンを野生型のものと比較した。これらの中には、3つの遺伝子に同様に影響を与える変異体とCor15aのみあるいはCor15aとRAB18に強い影響を与える突然変異体が含まれていた。さらに低温誘導についても異なる応答が見られた。また、これらの変異体のうちいくつかは、ABA非存在下での生長や色素蓄積に影響を及ぼす変異であった。現在、マッピングを進めている。 ABAに対する生育阻害を指標にスクリーニングして得た非感受性突然変異体14系統の多くは、表現型が弱いこと、ならびにバックグラウンドのエコタイプによって感受性が異なることから、マッピングが困難であろうと思われた。しかしながら、そのうち3系統は、発芽を指標にしたABA耐性が比較的明瞭に見られたことから、これを指標にマッピングを進めることができそうである。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)