新規なかで状含チタンシロキサン化合物の理論的分子設計
Project/Area Number |
11166212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
天羽 貴子 群馬大学, 工学部, 助教授 (10137911)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | シルセスキオキサン / チタン / POSS / 分子軌道法 |
Research Abstract |
本研究では、新規な構造と機能を備えたかご状シロキサン(シルセスキオキサン)の開発を目指し、ケイ素の全てまたは一部をチタンで置換した化合物の構造および物性を分子軌道計算により明らかにすることを目的としている。まず、完全縮合型の化合物、[HTiO_<15>]_nn=4-12,の構造をHF/SBKおよびHF/TZVPレベルで最適化した。その構造や加水分解反応に対する安定性をケイ素の化合物と比較すると傾向は似ているが、チタンの方がより小員環を形成しにくく、より大きな環構造を形成することが分かった。この事は、nが大きくなるにつれて増していく異性体の安定性の傾向がチタンではケイ素の化合物とは異なり新規の構造をとる可能性を示唆している。 次に、チタンとケイ素が混合した化合物におけるチタン元素の分布傾向を調べるため、四員環化合物(Si_2Ti_2O_4)および、立方体のT_8(H_nTi_pSi_<np>O_<15n>;n=8,p=1-7)の全ての可能な異性体の構造と安定性をHF/SBKレベルで計算した。アルミニウム置換ゼオライトでは、アルミニウム原子どうしはできるだけ離れた位置を取る配置が安定であるという一般則がある。四員環化合物では明らかにチタン原子が隣合った異性体が不安定であるのに対して、同じ隣接関係にあるチタン原子2個を含む環が立方体に組み込まれると、他の異性体との総体安定性の差は小さくなる。エネルギー差は小さいものの、全体の傾向としてはTi-Ti平均距離が最も大きくTiが等間隔で存在する異性体が安定となった。また、チタンの数がケイ素数を上回る場合はSi-Siが離れている方が安定である事から、二種類の元素が密集しないで出来るだけ均一な密度で存在する構造を取り易いと予想される。
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Report
(1 results)
Research Products
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