凝集系エネルギー移動における過渡的状態の非定常・非平衡ダイナミクスの理論
Project/Area Number |
11166229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長岡 正隆 名古屋大学, 大学院・人間情報学研究科, 助教授 (50201679)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 化学反応分子動力学法 / 分子軌道法 / エネルギー移動 / 非平衡統計力学 / 分子温度 / 散逸過程 / 非平衡非定常状態 / 緩和過程 |
Research Abstract |
本年度は環境と反応分子間のエネルギー移動や分子内エネルギー再分配機構を明らかにするために、分子軌道計算や化学反応分子動力学法を基礎に非定常な非平衡分布を求め、局所的温度と微視的なエントロピー生成速度などを定義して考察した。 (1)文献調査と研究資料収集: 実験論文等の調査により、概念的整備と現実的反応系を探索した。さらに本特定領域研究の他の実験家メンバーと議論して、実験的成果の理解を深め、非定常・非平衡系の統計力学的手法を再考して、その拡張可能性を検討した。 (2)分子軌道法による反応エネルギー移動解析: 凝集相化学反応系の電子状態を分子軌道法や密度汎関数法を基礎に求め、その構造を解明した。実際の計算からエネルギー移動と揺らぎの微視的特徴と非平衡性の構造的起源を探った。特に環境分子群の非平衡性や基質分子に対する配向性とケージ効果などに焦点を当てた。 (3)局所的な温度、熱流速、エントロピー生成速度: 溶液反応エルゴードグラフィの考え方を基礎に、溶液内での多原子分子の真の熱平衡状態をグリシンの双性イオンを例に議論し、次に遷移状態理論や線形応答理論に基づいてなされてきた従来の研究成果を踏まえて、非平衡非定常ダイナミクスの視点から凝縮反応系のエネルギー移動に関して分子"温度"の解析を実行した。平成11年9月には本研究で得られた知見に関して学会発表し、その後学術誌に発表した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)