MO/MC法による溶媒効果の考慮と極性溶媒中での反応の制御と設計-モンテカルロ法と分子軌道法を組み合せた溶媒効果の検討-
Project/Area Number |
11166249
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
堀 憲次 山口大学, 工学部, 助教授 (30165568)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | エステル / アルカリ加水分解 / モンテカルロ法 / 溶媒効果 / 四面体型中間体 / 活性化エネルギー |
Research Abstract |
2,2,2-トリフルオロビニルトシラートを2当量の塩基で処理すると、α位にTsO基を有するジフルオロビニルアニオンが生成する。このアニオンは、トリアルキルボランとの反応によりジフルオロビニルボランを与える。このビニルボラン誘導体の生成反応は、ジフルオロビニル位での置換反応を含む。この興味深い反応に対して、脱離基及び置換基としてMsOとMe基を用いたモデルにたいして、非経験的分子軌道計算を適用した詳細な検討により、S_N1類似及びS_N2型機構の存在を明らかにした。分子軌道(MO)計算には、Gaussian94プログラムを用い、安定構造、遷移状態はRHF/6-31+G*レベルで最適化を行った。さらに、ビニル炭素上でおこる置換反応で最も一般的な機構は付加脱離の詳細についても同様な検討を行った。この時、付加脱離機構の中間体は、Li^+を含めなければ最適化されなかった。 3つの反応機構に対して得られた遷移状態を用いて、極限的反応座標(IRC)計算を行い、検討している反応機構の反応物と生成物が得られることを確認した。それぞれの反応機構でLi^+の位置により異なった機構に対する遷移状態が得たことから、反応機構に及ぼすカウンターカチオンの影響が大きいことがわかる。本研究で得られた付加脱離とS_N1類似機構の遷移状態は、S_N2型機構の遷移状態はRHF/6-31G*レベルでそれぞれ3.9と15.7kcal mol^<-1>高いと計算された。また、付加脱離機構のTSは更に不安定であると言う結果がえられた。MO計算結果は、S_N2型の機構が最も有利であることが判明した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)