Project/Area Number |
11166256
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
舘脇 洋 名古屋市立大学, 自然科学研究教育センター, 教授 (20002115)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
目的 イオン篭に埋め込まれた比較的大きなクラスターモデルを用いて 1)高温超伝導物質の一つであるYBa2Cu3O7-d系では、CuO鎖の酸素欠陥にCuO_2面にあるO2pに空孔がもたらされることを確定し、 2)その内殻励起状態を研究し、 3)LiFを含イオン化合物(固体)の電子状態の研究、特に格子欠陥の影響について研究することにある。 結果 1)に関しては、a)完全格子を仮定したモデル、b)CuO鎖に酸素欠陥を1個だけ導入した不完全結晶モデル、c)CuO鎖に酸素欠陥を2個組み入れた不完全結晶モデルを、考慮した。a)、b)、c)とCuO鎖の酸素欠陥が増えるにつれて、CuO_2面のO2pに空孔が存在する状態が安定化し、c)CuO鎖に2個組み入れた不完全結晶モデルでは、2個の空孔がCuO_2面のO2pに存在する状態が最も安定な状態となった。CuO_2面の酸素原子に局在在化している空孔が超伝導を担う現実と良く対応している。CuO_2面に空孔がもたらされる機構をかなり明解させたのではないかと自負している。(文献5)。 2)に関しては継続中。 3)イオン化の閾値が格子欠陥を考慮することにより大幅に実験の閾値に近づく事を見い出した。(文献4)。 完全結晶によるイオン化閾値 格子欠を含むモデルによるイオン化閾値 実験の閾値 15eV 8-9eV 7.5eV イオン化状態を研究するには格子欠陥が重要と結論した。また計算で得られた他の物理量(バン幅、バンドギャップ、表面励起子、個体中のバルク励起子)も実験値に良く一致する。(文献4)
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)