キャッチ結合組織における分子シンクロナイゼーションとモデル化
Project/Area Number |
11167224
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
本川 達雄 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (80092352)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪原 節之介 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (90101295)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥16,800,000 (Direct Cost: ¥16,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 1999: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
|
Keywords | キャッチ結合組織 / ナマコ / ホヤ / 代謝率 / アロメトリー / 群体 / 結合組織性収縮 / 棘皮動物 / サイズ / 硬化因子 / 神経ペプチド / NGIWYamide |
Research Abstract |
クリイロナマコの体壁の結合組織(真皮)を用い、キャッチ結合組織のエネルギー消費量を見積もった。エネルギー消費量は酸素消費率(VO2)を測定することで求めた。休息時のVO2は0.620±0.11mlO2/h/g(±s.e.,20℃)であった。高濃度にカリウムイオンを含む海水(100mMK^+)で硬い状態(キャッチ状態)にしたものでは、酸素消費率は1.09±0.24mlO2/h/gへと増加した。同じ個体の体壁縦走筋を用いて酸素消費率を測定したところ、キャッチ結合組織の休息時の酸素消費率は筋の休息時の値の約1/10であった。キャッチ状態の酸素消費率はK^+刺激で収縮中の筋肉のものの、やはりほぼ1/10であった。以上の結果は、棘皮動物のきわめて低いエネルギー消費量は、キャッチ結合組織(という細胞外成分が大部分のもの)の活用に由来するとして説明可能である。 群体における代謝スケーリングを研究した。シモダイタボヤは1週間に一度、群体を構成している親の世代が退化して子の世代に完全に置き換わるtakeoverという現象を示す。Takeover中のエネルギー消費率と通常状態のエネルギー消費率とを計って比べたところ、群体重量に対して通常状態ではアロメトリーを、takeover中にはアイソメトリーを示した。これは生理的状況でスケーリングが変化する、初めての結果である。この結果を説明するために、以下のような仮説をたてた。「ベキ乗のサイズ効果はユニット同士の局所的な相互作用によって生まれる。takeover中にサイズ効果が見られなくなるのは、ユニット間の連絡が切れ、相互作用がなくなることによる。同じユニットが局所的な相互作用をもつ系は、自己組織化臨界状態にある可能性があり、臨界状態とは相互作用の効果がベキ関数で記載されるものである。」
|
Report
(4 results)
Research Products
(14 results)