分子シンクロ機能を持つコアーコロナ型高分子ナノスフェア
Project/Area Number |
11167270
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
明石 満 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20145460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芹澤 武 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (30284904)
岸田 晶夫 国立循環器病センター研究所, 生体工学部, 部長 (60224929)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | コアーコロナ型ナノスフェア / レクチン / エイズウイルス / ポリスチレン / 免疫 / ポリエチレングリコールマクロノモノマー / ポリスチレン微粒子 / 電子顕微鏡観察 / コアーコロナ構造 / ポリメタクリル酸メチル / ステレオコンプレックス形成 / 水晶発振子 / 高分子超薄膜形成 |
Research Abstract |
親水性マクロモノマーと疎水性ビニルモノマーのラジカル共重合により、親水性コロナー疎水性コア型高分子ナノスフェアが合成できることを明らかにしてきた。単分散性を保ったままで、100nmから数μmの範囲で粒径を制御することが出来、分離・精製も容易な超微粒子である。これまで、金属コロイド触媒の担体、ペプチド経口DDS担体、集積材料素材、医療診断薬への応用等についての研究を進めてきた。また、最近、ポリエンチングリコールマクロモノマーとスチレンの共重合体であるコアーコロナ型高分子ナノスフェアの構造を、その超薄切片を透過型電子顕微鏡で観察し、またXPS分析により明確にしている。ここでは、この微粒子を用いたエイズウイルス(HIV-1)捕捉とエイズワクチンへの展開について示す。 ポリメタクリル酸マクロモノマーとスチレンのラジカル共重合によりポリスチレンコアーポリメタクリル酸コロナの高分子ナノスフェアを合成した。次に、コンカナバリンAを水溶性カルボジイミドを用いて固定化した。エイズウイルス培養液に加え、遠心分離し、上澄み液のgp120量、生細胞感染実験、また、沈澱物の電子顕微鏡観察により、効率良くエイズウイルス捕捉が達成されていることが明らかになった。さらにHIV-1を捕捉した高分子ナノスフェアの免疫応答性について調べ、エイズワクチンへの可能性について検討を行った。マウス膣洗浄液中のHIV-1特異的IgAおよびIgGをELISAを用いて検出したところ、レクチン固定化ナノスフェアに捕捉されたHIV-1を投与した群のみに、高いIgAの誘導が確認された。HIV-1特異的IgAを誘導できるHIV-1捕捉高分子ナノスフェアは、未だ開発されていないエイズワクチンへの展開が十分見込めるとの結論に至った。 その他、研究発表:雑誌論文の項に示した内容は分子シンクロナイゼーションのコンセプトを基本に研究した成果である。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)