大腸菌の膜結合性コハク酸ユビキノン酸化還元酵素複合体のX線構造解析
Project/Area Number |
11169211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
原田 繁春 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (80156504)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | コハク酸ユビキノン酸化還元酵素複合体 / 膜蛋白質の結晶化 / X線結晶構造解析 / 電子伝達 / 構造生物学 / 膜蛋白質の可溶化 |
Research Abstract |
大腸菌の膜結合性コハク酸ユビキノン酸化還元酵素複合体(SDH)の立体構造をX線結晶構造解析で解明し、その構造と機能の関係を明らかにするために、これまでに得られているSDH結晶の質の改良と再現性の向上を行った。結晶化に使うサンプルは、大量発現系を構築した大腸菌を培養、その内膜中に存在するSDHを界面活性剤スクロースモノラウレートで可溶化し、ルブロール存在下でカラム精製を行い調製した。このようにして精製したサンプルは、従来、安定性に乏しく数日で失活していたが、競合阻害剤であるマロン酸を共存させることで格段に安定性が増した。さらに、結晶化の際にルブロールだけでなく、ドデシルマルトシドやデシルマルトシドなどの界面活性剤との混合系を使用することで、結晶化の再現性を向上させることができた。この時の混合比は、SDHの結晶化の際のポリエチレングリコール濃度より少し高い濃度で、混合界面活性剤溶液に相分離が起こるような比率が良いことが分かった。このような条件下では、界面活性剤ミセル間の相互作用が強くなるため、疎水性部分を界面活性剤で取り囲まれているSDH分子間の相互作用も強くなり、結晶化が促進されるものと考えられる。そこで、様々な比率で界面活性剤混合溶液を調製し、それが相分離するのに必要なポリエチレングリコールの濃度を求めて相図を作製した。それをもとに、これまで使ったことのなかった界面活性剤混合系でSDHの結晶化を試みたところ、新たな結晶化条件を見つけることができた。現在、これらの結晶について、X線回折実験を行い、構造解析に適した結晶であるかどうかを調べている。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)