Project/Area Number |
11169226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山縣 ゆり子 大阪大学, 薬学研究科, 助教授 (40183678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土井 健史 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (00211409)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 巨核球分化 / 蛋白質の大量調製 / 蛋白質の結晶化 / 蛋白質-蛋白質相互作用 / 蛋白質の細胞内分布 / 蛋白質の大量生産 / トロンボポエチン刺激 / 蛋白質の細胞内局在 |
Research Abstract |
種々の血球は骨髄の造血幹細胞から分化する。その中で血小板の前駆細胞である巨核球への分化、成熟の分子機構は、最もわかっていない研究領域である。本研究は、当分野土井らにより発見された巨核球への分化の過程で産生される一連の蛋白質群の結晶化、X線結晶構造解析を行い、蛋白質の3次元構造から、巨核球への分化に関わる蛋白質-蛋白質相互作用機構の解明に貢献することを目的としている。 今年度は、引き続き、特に未分化な造血系組織に特異的に産生され、巨核球への分化に重要な役割を果たしていると推定される分子量約13万ダルトンの蛋白質(DRF-1と名付けた)の大量調製、結晶化、並びに生物学的機能解析を行い、以下の研究成果を得た。 1)昨年度DRF-1の大腸菌での大量発現に成功し、次に精製条件の検討を行った。DRF-1は大腸菌中で封入体として産生されるので、様々な可溶化剤による可溶化、リフォールディング、精製条件の検討を行い、ニッケルカラムによる精製条件を確立した。引き続き、透析、ゲルろ過で可溶化剤、低分子量蛋白質の除去を行い、SDS電気泳動でほぼ単一バンドまで精製できた。現在、精製DRF-1の安定性や2次構造、並びにスパースマトリックス法を用いた結晶化条件の検討を行っている。 2)DRF-1の真核細胞内での細胞内分布を調べ、膜結合蛋白質の特徴は見られず、細胞周期によってDRF-1の局在が変化することが示唆されていた。そこで、HeLa細胞を用いて細胞周期の同調を行い、DRF-1の細胞内分布を調べると、通常は細胞質に存在し、有糸分裂初期に核に移行することがわかった。さらに、染色体凝縮に関係するアフリカツメガエルの蛋白質と相同性があることが判ったので、抗DRF-1抗体を用いた免疫沈降を行い、アフリカツメガエルの相同蛋白質同様、DRF-1はヒトで染色体凝縮に働いている可能性を見出した。
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