Ab initio法によるタンパク質X線結晶構造解析の迅速化
Project/Area Number |
11169230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
塩野 正明 九州大学, 大学院・理学研究院, 助手 (80235499)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | X線結晶構造解析 / 電子密度改善法 / Ab initio法 / 蛋白質 / タンパク質 / Density Modification法 |
Research Abstract |
本研究の目的は、タンパク質結晶の高分解能X線回折データに適用出来るab initio構造決定プログラムの開発である。そのために、申請者が開発したプログラム・LODEMの改良を行い、Protein Data Bankに実測データが公表されているタンパク質で分解能が1.2Åを越える19個を抜粋してLODEMによるテスト計算を行ってみた。その結果、Fe等の金属が含まれ,独立な原子数が1000(分子量約14kDa)以下であれば、構造はLODEMのdefault runにより、ほぼ自動的に解けることが判明した。また、Patterson関数における自動ピークサーチを導入し、分子量25kDaの金属蛋白質の構造決定に成功した。研究開始直後は最小関数法の利用を考えていたが、分子量の大きなものにはあまり有効では無いことが判明した。金属を含まないタンパク質では、887個の原子からなるcalponin homology domain(1BKR)等の構造決定に成功している。また、従来の直接法では解きにくい構造未知のpolypeptideも本研究により開発したプログラムにより解けている。 また、本研究に関連した成果として、準結晶のab initio構造決定に初めて成功したことを挙げておくべきだろう。本研究で用いた方法を高次元空間における電子密度を扱えるように拡張し、未知の構造を持つicosahedral-ZnMgHoの原子占有領域の位置と形状を決定することに成功した。これにより、3次元空間でのHoの位置をほぼ特定出来た。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)