新規生理活性ペプチド、アペリンの脳における生理的役割について
Project/Area Number |
11170208
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
立元 一彦 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (60240694)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 清茂 群馬大学, 医学部, 教授 (90134270)
清水 弘行 群馬大学, 医学部, 講師 (20251100)
|
Project Period (FY) |
1999 – 2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | アペリン / APJ / オーファン受容体 / 摂食行動 / 循環呼吸中枢 / 血圧調節 / 一酸化窒素 / NO合成阻害剤 / HIV / コレセプター / 生体防御機構 / エイズ感染 |
Research Abstract |
我々は、脳におけるアペリンの生理的役割を検討するため、脳内投与によるアペリン12およびアペリン13の作用を測定した。アペリンの摂食行動に対する作用の検討には、脳室内にガイドステンレスチューブを挿入固定した雄性ラットを用い、自由運動下のもとでアペリンを投与し、摂食量を測定した。このモデルを用いてアペリン13を投与したところ、摂食促進効果が見られた。そこで、アペリン13をマウス腹腔内に投与し、その摂食行動を検討した結果、やはり摂食量を増加させる傾向が見られた。一方、循環呼吸中枢に密接な関連をもつ延髄腹外側領域におけるアペリンの作用をラットで測定したところ、アペリン12の投与により血圧上昇および心拍数の増加が見いだされた。これは、アペリン12が循環中枢ニューロンを刺激し、昇圧、頻脈応答を誘発したものと考えられた。アペリン抗体による免疫染色では、延髄腹側表面に顕著なアペリン染色が観察されたが、近傍のニューロンにはアペリン染色細胞があまり見当たらなかった。一方、アペリンは多くの臓器の血管内皮に局在し、ラットでは末梢投与により血圧を降下させる。我々は、このアペリンの血圧降下作用が一酸化窒素(NO)合成阻害剤の存在下でほぼ完全に阻害され、また、アペリン投与により血中NOx濃度が上昇することを見いだし、アペリンがNOを介してその作用を現す可能性を示唆した。NOは中枢神経系にも存在しているので、アペリンの神経性血圧調節作用に関与している可能性が指摘される。本研究の結果から、食欲中枢および循環中枢などに対するアペリンおよびAPJレセプターの関与が示唆された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(10 results)