Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
日本周辺や沿岸の多くの漁業対象資源について,具体的に等産卵資源量図や%SPRの数値を計算できるような調査を実施した。これによって現況の漁業の資源管理や乱獲のおおよその程度を知ることができる。%SPRの事例研究は松宮(1997)にみられるが,日本各地の栽培漁業対象種での試算を例示すると,マダイでは6.8,8.2,9.8,15.4%,クロダイでは14.8,16.1,16.3,20.7%,ヒラメでは8.2,10.2,10.3,12.0,13.5,17.7,22.6%(ムシガレイ18.6%,京都)となった。それぞれの値は海区ごとの報告書から求めた。徳島県のイサキについても,%SPRによる資源管理を進めている(徳島県水産試験場と共同研究)。 水酸資源の生活史型に準拠した資源管理も一つの目標である。成熟の遅早などのタイプごとに,30(20〜40)%SPRを実現する,具体的な漁獲開始年齢(成熟年齢を中心とした前後の年数で表示)や漁獲係数F(寿命ひいては自然死亡係数Mの相対値で表示)を決定できれば,資源管理方策の目安とできることが判明した。平衡漁獲量を最大とするような持続的最適漁獲年齢を,生活史パラメータと再生産に関する必要最小限の情報を用いて表現する研究も進めている。この最適漁獲方策における%SPRは加入管理の難易度に対応しており,対象資源の生活史の類型によっておおよその順位付けができる。%SPRと親魚量確保を結びつける興味深い試算例も得られた。
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