スフィンゴ糖脂質生合成酵素遺伝子の発現制御機構とその生物学的意義
Project/Area Number |
11680643
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
市川 進一 理研, 研究員 (10223083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 克也 理化学研究所, スフィンゴ脂質発現制御チーム, テクニカルスタッフ
平林 義雄 理化学研究所, 記憶学習機構研究チーム, 上級研究員 (90106435)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | セラミド / グルコシルセラミド / 糖脂質 / グルコース転移酵素 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
細胞膜上に存在するスフィンゴ糖脂質(糖脂質)は、300種以上の分子種から成る一群の物質であり、様々な生命現象に関係しているのではないかと推定されている。しかしながら細胞膜上における糖脂質の生物学的機能は、実際には、ほとんど明かにされていない。私は世界に先駆けて糖脂質合成の第1段階を行なうグルコシルセラミド合成酵素のcDNA及び遺伝子のクローニングに成功している。又、相同組み替え法によりこの遺伝子を破壊した多分化能を持つES細胞の作製に成功している。 今年度は、このES細胞を用いてノックアウトマウスを作製し、その解析を行った。まずES細胞をC57/BL6マウスのブラストシストに注入し3匹の雄キメラマウスを作製した。さらにこのキメラマウスに雌のC57/BL6又はC3Hマウスを交配することにより、片側の遺伝子のみを欠損したヘテロマウスを作製した。このヘテロマウスは、見かけ上、何ら異常を示さなかった。次にヘテロマウス同士を交配し、両方の遺伝子を欠損するホモマウスの作製を試みた。この全ての糖脂質を持たないホモマウスは、胎生至死であり、胎生8日で発生が停止した。この時、胎児の大きさは、正常の三分の一程度であったが、その形態に大きな異常は見られなかった。以上の結果からグルコシルセラミドの合成が、マウスの初期発生で重要な役割を果たしていることが明らかになった。現在は、マウス胎児が成長できない原因について解析を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
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