Project/Area Number |
11694161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
有賀 克彦 奈良先端科技大, 助教授 (50193082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 善浩 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助手 (90314541)
菊池 純一 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (90153056)
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Project Period (FY) |
1999 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 脂質の起源 / 生体膜 / 分子進化 / 単分子膜 / 二分子膜 / 酸解離 / ポリプレニルリン酸 / 金属イオン / 脂質 / 生命の起源 / 酸解離定数 |
Research Abstract |
生体膜の分子進化は、無生物的に合成された脂質起源分子が適当な比で混合し、安定な会合体が自然淘汰されていくことになされたものと考えられる。本研究課題の目的は、脂質起源分子と考えられるポリプレニルリン酸や関連する化合物の二分子膜や単分子膜としての特性を検討することにより、生体膜の化学進化過程を検証することにある。二分子膜と単分子膜における安定性の差、酸解離挙動の差、金属イオンとの相互作用様式の差等を検討し、最古の生体膜が発生したメカニズムを考察している。前年度において、原始的な脂質起源分子であるモノアルキル型ポリプレニルリン酸の二分子膜、単分子膜特性に顕著な差が見られるという興味深い結果が得られた。本年度は、進化の過程でリン酸類よりも先に発生したと考えられるモノアルキル型ポリプレニルアルコールの合成および、それらを含む膜の物性検討を行った。まず、種々の比率でモノアルキル型ポリプレニルアルコールをモノアルキル型ポリプレニルリン酸に混合し、水中における小胞体(ベシクル)形成のための条件検討をおこなった。その結果、比較的広い混合比の範囲におけるベシクルの形成挙動が認められた。これは、生命の起源においてより単純な化合物であるアルコール類が主体の膜形成がなされたことを示す新しい知見である。また、種々のテルペノイド類との混合挙動単分子膜を熱力学に検討したところ、現存の生体膜においてリン脂質とコレステロールの間に見られる膜補強効果と同様の挙動が認められた。また、マグネシウムイオンにポリプレニルリン酸単分子膜を安定化する効果が観測された。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)