痴呆高齢者のトイレの間違えに関する認知心理学的接近
Project/Area Number |
11710051
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育・社会系心理学
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山中 克夫 筑波大学, 心身障害学系, 講師 (50282314)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 痴呆 / 高齢者 / トイレ / 誤見当識 / 認知心理学 / 失見当識 |
Research Abstract |
痴呆高齢者の中には暗いすみの壁に方便したり,洗面台に座って大便をしたりしまう者が存在する。これは,中枢性の異常や泌尿器そのものの異常による失禁とは性質が異なり,いわゆる「勘違い」による現象である。現在のところ,この問題のメカニズムや対処法について科学的に検討した報告はみあたらない。そのため,医療・福祉の現場では,経験的な方法や口コミ情報に頼っている。 平成12年度では、老人病院外来でアルツハイマー型痴呆と診断された高齢者1名についてフォローアップし、どのような間違いが起こり、家族はどのような点で失敗しているのか分析を行った。さらに、認知心理学的な視点から、対処法を考え、その効果をみた。対象は、70歳の男性であった。6年ほど前から物忘れが起こるようになり、現在、長谷川式簡易評価スケールで0点、Mini-Mental State Examination(MMSE)で3点(復唱のみが正解。物の名称も答えられない状態)であった。特に見当識面で非常に重篤な問題を呈しており、スリッパをテーブルにおいたり、植木を家の中に入れてしまったりと、行動のフレーム自体が崩壊しているような状態であった。トイレについては、特に夜間に、隣の場所である洗面台やお風呂と間違い、用を足そうとしてしまう状況であった。家族の対処法を尋ねると、トイレの明かりをつけ、オリエンテーションをつけようとしていたが、一向に問題が改善しない状況にあった。これはトイレの明かり自体を誰かが「入っている」と知覚したのだと考え、逆に周囲の洗面所、風呂場の明かりをつけ、トイレの明かりを消す方法を提言した。その結果、トイレの場所の誤りは改善した。これらの誤認識についてアフォーダンス理論と関連させ、考察を行った。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)