安定集合アプローチの適用による新しい貿易政策理論の構築
Project/Area Number |
11730030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
経済政策(含経済事情)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中西 訓嗣 神戸大学, 経済学研究科, 助教授 (20237324)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 貿易政策理論 / 安定集合 / 貿易自由化 / ゲーム理論 / ソーシャルシチュエーション / 関税譲許 / 関税交渉 / リーチャルシチュエーション |
Research Abstract |
本研究は,貿易政策理論と純粋ゲーム理論との両面から議論を整理し,最終的にはこれらを統合してゲーム論的貿易政策理論に関する基本モデルを構築することを目指している。本年度の研究実績は以下の通りである。 1.昨年度に引き続き,国際連合やWTOなどの国際機関において現に定められている各種の制度・ルールの運用形態・国際経済関係に対して果たしている機能について文献による調査を行った。 2.WTOにおける関税譲許に関するルールを,ソーシャルシチュエーション理論に基づく分析ツールである「誘導写像」の概念を利用して数学的・ゲーム理論的に形式化した。 3.形式化されたWTOの関税譲許ルールに対して安定集合アプローチを適用し,その機能について分析を行った。WTOの関税譲許ルールが存在する状況における関税交渉の帰結は,WTOの関税譲許ルールが存在しない状況におけるものと比べて,世界全体の経済厚生の観点から見て一層効率的となることが証明された。また,この結果は,関税率の定義域や各国の利得構造などの変化に対しても,十分に頑健(robust)であることも示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)