Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
研究実績は以下のとおり. 研究代表者は,1989年にKronheimerとの共同研究においてALE空間上の反自己双対接続のモジュライ空間を箙の表現論を用いて記述した.さらに1994年に,この記述を抽象化して箙多様体を定義し,そのホモロジー群の上に有限次元リー環の表現を構成した.さらに,1999年にホモロジー群の代わりに同変K群を考えることにより,アファイン・リー環の量子展開環の有限次元表現を構成した. 今年度は,上記の研究をさらに進め,アファイン・リー環の量子展開環の既約有限次元表現のq-指標を計算するアルゴリズムを発見した.その途中で,q-指標にパラメータtを導入した,t-類似を定義した.これは,箙多様体内のトーラス作用に関する固定点集合として実現される'次数付き箙多様体'のPoincare多項式である.従来のq-指標は,次数付き箙多様体のオイラー数であり,t=1と置くことにより再現される.上記のアルゴリズムは三段階に分けられ,第一段階はFrenkel-Mukhinにより基本表現について発見されていたアルゴリズムをt-類似の場合に拡張したものであるが,残りの二段階は完全に新しいものである. また,一方で箙多様体にワイル群の作用を定義した.応用として,箙多様体のホモロジー群にワイル群の表現が定義されることが分かる.これは旗多様体のホモロジー群に定義される,ワイル群のSpringer表現の類似である.
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