Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
非特異多様体の正規交差因子の補集合に重み-1の実偏極を持つホッジ構造の変動Hが与えられているとき,その多様体上定義されたトーラスファイバー空間でその補集合上同じHを誘導するものについて研究した。 局所的な場合,Hのモノドロミーがべき単の場合に,基本トーラスファイバー空間の構成を再検討した。昨年度はアーベル多様体の退化の場合の類似を考えていたが,実偏極のための不都合があって適当な座標をとって議論したが,細部が複雑になり結果的にいくつか問題点が出てきた。今年度は1モチーフとしてとらえることにした。すると座標をとることなく,偏極の有理性に関係なく,トロイド埋込みを使って基本ファイバー空間がつくれる見込みである。このトロイド埋込みは通常のトーラス埋込みではなく局所的なトーラス埋込みをトーサーに沿って張り合わせたものである。またその凸体分割はモノドロミーに依存するが,底空間が1次元のときは良い分割がある。良い分割の存在,周期群による商の存在,ケーラー計量の構成は途中段階である。 大域的な場合,楕円ファイバー空間の研究で開発したディーエタールコホモロジーにより記述をする予定だが,この楕円ファイバー空間の大域構造の研究に進展があって,このコホモロジーがずっと扱いやすいものになった(例えば対数変換を記述できる)。楕円ファイバー空間は相対次元1の特殊な場合だが,一般の場合もほぼ同じ論法で大域構造の解析が可能と推測できる(実際Hのモノドロミーが局所有限の場合はそうなった)。しかし,必要なドゥリーニュ群の良い定義は底空間が1次元のときしか得られていない。
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