Project/Area Number |
11740087
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹井 義次 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (00212019)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 完全WKB解析 / 完全最急降下路 / 鞍点 / Stokes曲線 / Landau-Zener / 3-level / Painleve方程式 / WKB解析 / 積分表示 / 最急降下路 / インスタントン解 |
Research Abstract |
昨年度に続き、主に線型方程式のStokes曲線の大域構造の解明と、その具体的問題への応用について研究を行った。 まず、前年度に得られた完全WKB解析に関する新しい知見、即ち「線型方程式のWKB解がStokes現象を起こすのは、独立変数に関してフーリエ変換した方程式の(通常の最急降下路を分岐させて得られる)"完全最急降下路"が2つの鞍点を結ぶ時に限る」の数学的に厳密な扱いに取り組み、フーリエ変換像が2階という簡単な場合について、(WKB解のBorel和に関する)既知の接続公式を利用した厳密証明を得ることが出来た(J.Math.Phys.に近刊予定)。更に、この"完全最急降下法"は、完全WKB解析との関連という枠組を超えて、不確定特異点における漸近解の間のStokes現象をはじめとした解の大域的な接続問題を直接的に解く一つの有力な方法であることも明らかになった(現在、論文を準備中)。これらの成果により、高階線型方程式に固有の「Stokes曲線の交叉」等の問題に対する理解が随分深まったと考えられる。以上の進展を踏まえ、(本来の研究課題からは少々はずれたテーマではあるが)エネルギーレベルの交差に伴う遷移確率の計算という物理的な問題に完全WKB解析を応用することを試み、古典的なLandau-Zenerの結果を3-levelの場合に拡張することに成功した。 他方、非線型方程式については、Painleve II型方程式の接続問題の完全WKB解析的な取り扱いに関してこれまでに得られていた結果をまとめる(ANZIAM J.Aust.Math.Soc.に近刊予定)と同時に、その一般化を得るべく、高階のPainleve方程式に対応するモノドロミー保存変形のヒエラルキーについて、Joshi氏(豪)と議論を行った。具体的な成果を得るのは今後の課題であるが、一般化の可能性についてかなりの好感触が得られたように思う。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)