Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
Bergman計量の類似で、与えられたリーマン面上の可積分正則二次微分を用いてこれまで知られていない等角不変な等角計量をリーマン面に導入した。よく知られているように、二乗可積分な正則一次微分(アーベル微分)に比べて可積分正則二次微分は一般的に豊富に存在し、しかもそれはリーマン面の複素構造の変形と密接に結びついていることから、リーマン面の幾何学的性質を深く反映していると考えられる。例えば、この計量が双曲計量の定数倍で評価できることとは、可積分正則二次微分が常に双曲的有界になることと同値であることが分かる。この計量と、Bergman計量、Hahn計量、双曲計量とを比較して、リーマン面における様々な評価を行った。その結果として、この計量がHahn計量と比較可能であることが、実はリーマン面が有界幾何を持つ(つまり、平面領域の場合は境界が一様完全)であることと同値であることが証明できた。これについては現在論文を投稿中である。そのほかにも、普偏Teichmuller空間や、単葉関数の挙動についてなど、幅広い研究を行った。
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