幾何学的な構造と特異性をもつ非線形退化放物型方程式の広義解に対する近似理論の研究
Project/Area Number |
11740108
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Global analysis
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
後藤 俊一 金沢大学, 理学部, 助教授 (30225651)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 粘性解 / dynamic boundary condition / 平均曲率流 / 比較原理 |
Research Abstract |
本年度の研究では、あるHamilton-Jacobi方程式の境界値問題について、空間次元が1の場合ではあるが、dynamic boundary conditionを与え、それに対して粘性解理論を展開した。即ち、(1)粘性解を定義し、(2)比較定理を証明し、(3)解の構成を行った。 Dynamic boundary conditionについては、Hintermann、 Escher、 Guidettiらを除くとまだあまり研究がなされていない。粘性解理論としても同様である。我々の研究(1)(2)(3)は、Neumann型の境界条件の場合であればよく知られているが、それをそのまま適用することはできない。 実際、(a)境界に対するbarriorの方法がうまく機能しないために、境界近傍での劣解と優解との比較が困難であったり、(b)粘性消滅法による解の構成を行うときに、普通に考えられる近似方程式の解については一様評価が得にくかったりした。これらの困難を解決するために、(c)境界条件を置き換えて同値な定義を導入した。これは、粘性解としては同値になるが、もし古典解があれば境界条件が異なるので同値にはならないという不思議なものである。 この研究結果については、論文の投稿を準備中である。 上で述べたHamilton-Jacobi方程式は、超伝導に関するChapmanの理論から導かれるものであるが、我々は平均曲率流モデルに対するdynamic boundary conditionの問題を扱うための準備的な研究とも位置付けている。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)