時間遅れをもつ数理生態系微分方程式の大域的安定性的研究
Project/Area Number |
11740114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Global analysis
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Research Institution | Shizuoka University (2000) Osaka Prefecture University (1999) |
Principal Investigator |
馬 万彪 静岡大学, 工学部, 助教授 (30305651)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 数理生態系 / 微分方程式と差分方程式 / ロトカ・ヴォルテラ方程式 / 被食者・捕食者モデル / 伝染病モデル / パーマネンス / 大域的安定性 / 微分方程式 / 時間遅れ / ニューラル・ネットワーク / 大域的漸近安定 |
Research Abstract |
本年度の主な成果は次の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)である: (1)まず、離散的な時間遅れをもつSIR伝染病モデルにおいて、病気の感染率が高いまたは低い場合、病気が終局的に社会に定着または絶滅することは以前の研究より明らかになった。本研究では、病気の感染率が臨界状態(即ちThresholdになる)の場合に病気が確実に絶滅になり、総人口が定数状態に近づくことをLipaunov-LaSalleの不変原理を用いて解析てきた。更に、病気の感染率が一定のレベルを超える場合、病気の潜復期(即ち時間遅れ)と病気の社会に定着することの関係を解析の方法で検討した。 (2)(1)で考えたモデルよりもっと一般的なDistributed時間遅れをもつSIR伝染病モデルにおいて、時間遅れとモデルのダイナミックス性質の関係がモデルの解軌道の極限集合の構造の分析より明らかになった。即ち、任意の時間遅れに対しても、病気の絶滅(または社会に定着)することは病気の感染率の強さにより決める。 (3)世界中で注目されているニューラル・ネットワーク理論研究の中でよく現れる時間遅れをもつHopfield微分方程式モデルについて、時間遅れとネット・ワークの大域的安定性をLiapunov汎関数方法を用いて調べた。 (4)2種の個体群生物の共存または捕食・被食の関係を表す連続系微分方程式モデルと離散系差分方程式モデルにおいて、適当なLipaunov関数の構成と固有方程式の解の複素平面上の分布の分析により2種類の生物が全て生き残れる必要十分条件が与えた。 (5)共同研究者である大阪府立大学工学部教授原惟行研究室で開発されていたコンピューター数値計算ソフトを用いて、(2)、(3)、(4)で考えた各種モデルに対し、周期軌道より複雑な軌道の存在が確認できた。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)