Project/Area Number |
11740156
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
北澤 敬章 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (20271158)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 超対称性 / 超重力理論 / anomaly mediation / R-symmetry / 複合粒子模型 / 超対称ゲージ理論 / 非摂動的解析 |
Research Abstract |
素粒子の質量生成機構の解明に向けて、これまで超対称ゲージ理論の動力学を研究し、その結果を用いた具体的な模型の構築を試みてきた。しかし、現存する知識を組み合わせて構成された模型は、現実の世界を記述することはできるものの、どうしても複雑になり理論的に満足できるものにならない。複雑になる要素のひとつとして、超対称性を自発的に破り我々の世界に伝達する機構に関するものがある。 基本理論の対称性として超対称性を仮定すると、その自発的破れを考えなければならない。それは我々の世界のエネルギースケールでは、超対称性がないことがわかっているからである。この自発的破れの実現のために今まで考えられてきた模型のほとんどは、自発的破れを起こす部分系を新たに導入し、さらに破れを我々の世界に伝達するための部分系をさらに導入するという複雑なものであった。ところが、近年、超重力理論においては破れの伝達が自動的に行われるということが指摘された。超重力理論は超対称性と重力理論を融合したものであり、従ってこの理論に移行することは極めて自然である。しかし、この有望なシナリオには重大な困難があることが知られている。それは、超対称性の破れによって質量を得る一部の粒子が虚数の質量を持ち、真空が不安定になってしまうということである。 この困難を解決すべく、超重力理論において、いわゆるR-対称性をゲージ化した。これにより新たに導入されるゲージ粒子が、超対称性の破れの伝達に新たな道を開き、問題が解決されることを示した。R-対称性をゲージ化することは理論的に自然である。なぜなら、R-対称性は時空の対称性である超対称ポアンカレ対称性と独立でなく深くかかわりを持つ(互いに非可換)ものだからである。3つの論文は、問題が解決する可能性の指摘に始まり、最後には量子論的に矛盾のない具体的な模型を構成について書かれたものである。
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