Project/Area Number |
11740163
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | The University of Tokyo (2000) The Institute of Physical and Chemical Research (1999) |
Principal Investigator |
大谷 航 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助手 (30311335)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 暗黒物質 / ニュートラリーノ / 超伝導トンネル接合素子 / フォノン |
Research Abstract |
暗黒物質の最も有力な候補と考えられているニュートラリーノは、素粒子の標準理論の枠組みを越える理論である超対称性理論が存在を予言する未知の素粒子である。ニュートラリーノとの弾性散乱により検出器物質中の原子核は反跳を受けるので高感度な核反跳検出器によって暗黒物質を検出することができる。本研究課題ではこの暗黒物質ニュートラリーノの直接検出をめざし超伝導体を用いた新しいタイプのボロメーターの開発を行った。 暗黒物質ハローに対する地球の相対運動により、ニュートラリーノによる原子核反跳の方向は大きな異方性を持つと考えられ、もしこの異方性を検出することができれば暗黒物質探索実験の感度は大幅に向上する。開発中の新型ボロメーターは、検出器物質表面に多数配置した超伝導トンネル接合素子(STJ)で原子核反跳により生じる高エネルギーフォノンをとらえ原子核反跳の異方性を検出することを目的としている。すなわち、検出されるフォノンのタイミングや強度を測定することで、弾性散乱の反応点および原子核反跳の方向を再構築する。 作製したSTJ素子はアルミニウムトラップ層を持ったニオブ接合であり、6keVのX線に対するエネルギー分解能は20μmm角、100μmm角、200μmm角の素子サイズに対して、それぞれ41eV、58eV、65eVとなった。これは既存の半導体検出器のエネルギー分解能の理論限界を2倍から3倍上回る性能であり、核反跳エネルギーを精度良く測定することができることを示唆している。またSTJ素子信号の時定数は1μsec以下であり、原子核反跳によるフォノンのタイミング測定も十分可能であることを確認した。 同時にSTJの読み出し回路として超伝導量子干渉素子(SQUID)を用いたプリアンプの開発も行い、6keVのX線からの信号の読み出しに成功した。
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