Project/Area Number |
11740170
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
伊東 千尋 和歌山大学, システム工学部, 助教授 (60211744)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | ジアセチレン結晶 / 光誘起固相重合 / 光誘起反応制御 / 励起子 / 光伝導 / 最低三重項発光 / 自己束縛励起子 / 再結合発光 / 励起スペクトル |
Research Abstract |
本年度は下記の研究を実施した。 1.ジアセチレン結晶におけるポリマー成長反応の光制御 4Kにおいてエキシマレーザ(媒質XeCL,hν=4.02eV)の照射により光重合反応の第一生成物であるジアセチレン二量体ジラジカル(DR)を導入した5,7-ドデカジイン1,12-ジオールビスフェニルカーバメート(DA-TCDU)結晶に、単独ではDRを生成しえない強度のエキシマレーザ(上記と同一)を照射し、これによって誘起される光吸収変化を測定した。この結果、DRの光吸収が退色し、代わりに、三量体ジラジカル(TR)及び、四量体ジラジカル(TeR)に起因する吸収帯の増加を確認した。励起に用いたレーザ光の光量子エネルギーは、DR,TR及びTeRの示す光吸収帯と一致せず、かつDA-TCDU結晶のバンドギャップエネルギーよりも低い。このことから、(1)反応中間体の直接励起による光反応、(2)試料温度上昇による中間体の熱的な反応、は考えられない。上記の結果を説明可能なモデルとして、エキシマレーザの二光子吸収により導入された励起子が、DR、TRあるいはTeRと衝突することによって、中間体が光化学的に成長していくとするモデルを提案した。 2.ジアセチレン結晶の光伝導測定 DA-TCDU結晶の光伝導度を、オプティカルチョッパーロックインアンプを用いたシステムにより、二端子法で測定した。室温での光伝導アクションスペクトルは、基礎吸収端以上の光の照射で立ち上がることが分かった。現在、そのスペクトルの温度依存性、印可電場依存性の詳細を調べ、昨年度測定した固有発光の励起スペクトルとの比較検討を行なっている。 3.最低三重項状態のESR測定 DA-TCDU結晶の光誘起自己組織化過程のキーポイントとなる最低三重項状態の構造を明らかにするために、4Kにおいて定常的光励起下での電子スピン共鳴測定を行なった。光励起による最低三重項発光は確認できたものの、これによる磁気共鳴信号を得ることはできなかった。この原因として、最低三重項状態の縦緩和時間が長いため容易にESR吸収線が飽和してしまう可能性、導入される自己束縛励起子の収量が低い可能性、が挙げられる。今後、励起条件、測定条件を検討し、再度測定を試みる予定
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