スピン軌道相互作用が強い系でのアンダーソン金属―絶縁体転移の研究
Project/Area Number |
11740172
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
SLEVIN Keith Martin (SLEVIN Keith M) 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90294149)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | アンダーソン局在 / メゾスコピック系 / 有限サイズスケーリング / アンダーソン転移 / スピン軌道相互作用 |
Research Abstract |
私は2次元のアンダーソン局在の転移を研究している.ランダムなポテンシャルと一定スピン軌道相互作用が存在するモデルを調べている.トランスファー行列とグリーン関数のモンテカルロシミュレーションの数値的なデータを集めた.現在,有限サイズスケーリングの理論を用いてこのデータを分析し,臨界定数を概算している.スケーリングを正しく成立させるために,スケーリングの補正を入れる必要がある.スケーリングの補正の起源を突き止めるために,スピン軌道相互作用によるスピン緩和の研究をした. ●2次元系のコンダクタンス分布と擬1次元系の局在長のスケーリングを,ワークステーションおよび東京大学物性研究所のスーパーコンピュータを用いて計算した.局在長は,系の幅を変化させたとき,単一パラメータによるスケーリングを示す.コンダクタンスの分布に関して,典型的な平均値と90変化させるとき,スケーリングを示す. ●コンダクタンス分布の結果から繰込群のベータ関数の評価が可能である.今のところ,得られたデータ数が少ないために,大きなコンダクタンスの領域で期待されるようなベータ関数の極大が存在するか否かは決定できていない. ●いわゆる,Ando模型とSU(2)模型についてシミュレーションの結果を集めた.後者の模型についてはスケーリングに対する補正は無視できる程度であり,スケーリング補正を無視した解析で扱えることが明らかになった. ●Ando模型に対するスピン緩和を詳細に調べ,電子スピンの拡散に基づく単純な評価との比較を行った. この計算の目的はAndo模型で見いだされたスケーリング則に対する補正の物理的原因を究明する事にある.
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)