Project/Area Number |
11740199
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古崎 昭 京都大学, 基礎物理学研究所, 助教授 (10238678)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 量子細線 / 電気抵抗 / アンダーソン局在 / 弱局在 / 超伝導 / ハイゼンベルダ梯子模型 / 梯子模型 |
Research Abstract |
前年度に引き続いて、準一次元的な電子系の量子輸送現象に対する不純物散乱の効果を研究した。まず、電子の飛び移り積分がランダムな準一次元梯子型模型に対し、エネルギーバンドの中央で実現するいわゆるカイラルなユニバーサリティークラスから、エネルギーがサウレスエネルギーより大きくなったときに実現する通常のユニバーサリィークラスへのクロスオーバーを、コンダクタンスとエネルギー状態密度の二つの物理量に着目して、研究した。カイラルな系に特徴的な伝導チャンネルの偶奇性に依存した効果は、十分に長い準一次元鎖で上記二つの物理量に顕著にあらわれる。局在長よりも短い系でも、コンダクタンスの弱局在補正や普遍ゆらぎの大きさのエネルギー依存性にクロスオーバー効果がみられることを解析的及び数値的に示した。さらに、乱れのある準一次元的な異方的超伝導系をとりあげ、この系のフェルミ面近傍の準粒子の伝導特性を、転送行列をランダム行列にとることにより、透過確率の分布関数についてフォッカープランク方程式を導き、局在長や弱局在補正を求めた。特に、スピン空間の回転対称性が無い場合、準粒子は局在しないことを明らかにした。 また、強磁場中でハイゼンベルグ梯子模型のスピンギャップが消失したときに実現される朝永-ラッティンジャー液体状態に対し、スピンの相関関数を数値的に計算し、朝永-ラッティンジャー液体状態を特徴づけるパラメータを決定した。
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