アンモニアドープ系フラーレン超伝導体の磁性と超伝導-核磁気共鳴による研究-
Project/Area Number |
11740210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
藤 秀樹 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (60295467)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | フラーレン / 超伝導 / NMR / 層状超伝導 / 反強磁性 / ゼオライト / フラーレン超伝導体 / 核磁気共鳴 / モット転移 |
Research Abstract |
アンモニアドープ系フラーレン超伝導体の磁性と超伝導の関係について、(NH_3)K_3C_<60>の反強磁性磁気秩序状態の情報を微視的見地から得るために、プロトン(^1H)、カリウム(^<39>K)、カーボン(^<13>C)の核磁気共鳴による実験をおこなった。また、関連物質として層状超伝導体Li-HfNCl、アルカリソーダライト等の実験的研究を行った。 アンモニア系フラーレンのMott局在 アンモニアフラーレンのNMR研究を行い、低温45K以下で、フラーレン分子あたり1ボーア磁子(1μ_B)を有した反強磁性相であることを明らかにした。この系が300K以下の全温度領域で絶縁体状態であることを明らかにし、反強磁性構造は150Kで起きる構造挿転移と同時に起きるC60の分子軌道秩序と密接に関係していることを明らかにした。 層状超伝導体Li-HfNClの超伝導 Li-HfNCl系層状超伝導体はSQUID磁化率測定とNMR実験を相補的に用いることにより研究を行った。LiのNMRからLiサイトには電子状態密度を持たず、超伝導はHfN層で生じていることを明らかにした。また、磁化の測定から2次元超伝導に特有の超伝導揺らぎが見られることから、Li-HfNCl系の超伝導特性は層状構造を反映して準2次元的な超伝導であると考えられる。また、詳細な磁化率の測定から、状態密度や電子相関などについての議論を行い、これまでに報告されている超伝導とは異なった新しいタイプの超伝導であると示唆される(現在投稿中)。 アルカリソーダライトの反強磁性 アルカリソーダライトはFセンターがBCC構造をとるモット絶縁体であることがわかっている。このアルカリソーダライトについて磁化率およびNMRによる研究を行った。Al-NMRからナトリウム型ソーダライトは48Kで、また、カリウム型ソーダライトは70Kで反強磁性に転移することを明らかにした。磁気特性がFセンターのサイズに非常に敏感であることを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)