Project/Area Number |
11740218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物性一般(含基礎論)
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
中川 尚子 茨城大学, 理学部, 助手 (60311586)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | タンパク質 / エネルギー蓄積 / カオス / エントロピー / 部分熱浴系 / エネルギーの遅い緩和 / タンパク質のエネルギー蓄積 |
Research Abstract |
タンパク質における励起エネルギーの長時間蓄積のメカニズムを探り、励起後の非平衡状態とその後の変化の方向性を力学的立場から特徴付けるため、励起エネルギーが大きくなればなるほど、系の他の部分との相互作用が弱くなるという性質を持つハミルトン力学系を用いて研究を行ない、以下の結果を得た。 (1)励起エネルギーの大きさにたいし指数関数的に緩和時間が長くなる系が存在する。 (2)緩和はもともと系のダイナミクスがカオス的でないと起こり得ない。 (3)緩和はカオス的性質を持つ部分系同士の相互作用が、各部分系のダイナミクスのカオス性を増長することにより起こる。 (4)特徴的緩和時間はカオスの増長分によって決まっている。 (5)非平衡状態での熱力学エントロピーの時間変化はカオスの増長分のKSエントロピーに比例する。 この研究で得た関係式は、このモデル系だけでなくより一般的に成立する可能性がある。もしそうだとすると、非平衡状態での遷移過程でも計算できる量(KSエントロピー)によって熱力学的エントロピーの変化にてらしあわせることができ、今扱っているような緩和の問題だけでなく、もっと複雑なタンパク質の機能発現の諸相に関しても、有用な情報をもたら
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)