Project/Area Number |
11740234
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物性一般(含基礎論)
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Research Institution | Kochi National College of Technology |
Principal Investigator |
谷澤 俊弘 高知工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (60311106)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 量子力学基礎論 / 量子トンネル現象 / 動的量子現象 / 計算機シミュレーション / 量子力学の基礎 / 数値シミュレーション / 複素時間経路積分法 |
Research Abstract |
本格的な量子トンネル現象の解析を開始する前に、科研費交付金により整備された計算機環境を用いて、シミュレーションに必要なルーチンのプログラミングを行った。通常の、FortranやCなどのプログラミング言語を用いた場合、量子力学に特有の状態ベクトルの重ね合わせや、演算子の期待値を求めるなどの、抽象的な操作を表わすことがむずかしい。そのため、本研究では、このような抽象的な演算操作も定義でき、また、グラフィックス能力もすぐれているMathematicaを用いることにし、より高速な演算が要求される部分はそのMathematicaからCなどの高級言語によるルーチンを呼びだすという方法で、課題に取り組むことにした。現在、状態ベクトルの種々の演算、演算子の期待値、固有値、固有ベクトルなどの計算を抽象的なレベルで行うルーチンのプログラムは完成しており、その結果、量子力学のコンピュータによる計算が非常に見通しよく行えることになった。副産物として、現在非常に注目されている量子コンピュータについての様々な計算も容易に行えることとなったので、その方面の計算も始めている。本研究の本来の課題である量子トンネル現象については、通常の矩形ポテンシャル等の場合の解析をほぼ終え、組み上げたプログラムが信頼できるものであることを確認できた。現在、ポテンシャルに不規則性を導入した場合のアンダーソン局在状態が、ポテンシャルに時間依存性を導入することによってどのような影響を受けるかに注目した計算を行っている。成果はまだ公表していないが、できるだけ早く公表するための準備を進めているところである。
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