Project/Area Number |
11740241
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理学一般
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾崎 恒之 東京大学, 物性研究所, 助手 (40224208)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 過渡利得軟X線レーザー / 縦励起 / レーザープラズマ / 軟X線レーザー |
Research Abstract |
本研究では、申請者が提案した過渡利得縦励起軟X線レーザー方式を実証するべく、 (1)利得を最大化するターゲットの設計計算を行い、 (2)実験用ターゲットチェンバー及び分光器を用いた予備実験 を行った。その結果、以下の新たな知見を得るに至った。 (a)設計計算を行った結果、ターゲットの電子密度分布が導波路状になっている必要があることを示した。またその候補としてキャピラリーターゲット及びdual slabターゲットを提案し、それぞれのターゲットの長所と短所を明らかにした。 (b)以上の設計計算を元に、新たに複数のプレパルスを用いたプラズマ導波路生成方法を提案し、縦励起軟X線レーザーターゲットとしての有効性を計算により示した。このターゲットの長所は(1)様々な電子密度の導波路が生成可能である、(2)必要となる励起光エネルギーがキャピラリーターゲットと比較して少ない、そして(3)従来の線状集光光学系に基づいているため、実験的に容易である。 (c)縦励起ニッケル用モリブデン軟X線レーザーを例に、プラズマ導波路ターゲット中における利得分布の時間的・空間的変化を計算した。その結果、利得係数の減少に最も影響する因子として励起光と軟X線レーザービームとの間の伝搬速度の違いであることを初めて明らかにした。 (d)本研究で設計・製作したターゲットチェンバー及び分光器と東京大学物性研究所の所有するピコ秒高出力Nd:ガラスレーザーシステムを用い、予備実験を行った。その結果、縦励起生成レーザープラズマから長さ10mm程度のジェット状の可視波長域発光を観測した。この発光は励起光強度が5×10^<14>〜7×10^<14>W/cm^2という限られた照射条件下でのみ観測されている。このような現象は過去に報告は無く、そのメカニズムの解明は今後の課題であり、物理的にも非常に興味深い。
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