溶媒和ダイナミクス:エネルギーの分散の緩和過程に対する分子論的解明
Project/Area Number |
11740325
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西山 桂 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40283725)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 溶媒和ダイナミクス / 相互作用点モデル理論 / 光学モード / 音響モード / エネルギー / エネルギー分散の緩和 / RISM理論 / 過渡的ホールバーン / 不均一スペクトル幅 / 相互作用点モデル |
Research Abstract |
本研究の目的は「溶質-溶媒系においてエネルギー分散の動的ゆらぎの緩和機構を、分子論的に解明する」ことである。まず、平成11年度にはサブピコ秒過渡的ホールバーニングスペクトル測定を行い、ホール幅の実測値からエネルギー分散の緩和の動的応答関数を実測した。溶媒には、有機極性系に加えこれまで実験結果の蓄積に極めて乏しい無極性系をも用いた。エネルギー分散の緩和は系の平均エネルギーの緩和より著しく(約一桁)遅いことを見出した。この結果は溶媒の極性には依存しない。 以上の実験は、溶媒ゆらぎの動的緩和モードは単一ではなく、エネルギー分散および平均値に対してそれぞれ異なった。緩和モードが重要であることを示唆している。 平成12年度は、相互作用点モデル(RISM)理論を用い、実験で示された異なる緩和モードの理論的予測を行った。拡張RISM方程式を用い、溶質から見込んだ溶媒の相互作用点の静的分布を得た。次に、拡散極限においてSmoluchowski-Vlasov方程式を解くことにより、溶媒の動経分布関数の時間発展を見積もるとともに、平均エネルギー緩和の動的応答関数を溶媒の光学モード(回転運動)および音響モード(並進)に分割した。 その結果、第2溶媒和圏の配向の緩和は第1圏により約一桁遅いことを見出した。加えて、平均エネルギー緩和の大半(>99%)は溶媒の光学モードに一致することを明らかにするとともに、音響モードの緩和は光学モードの緩和よりも極端に遅いことがわかった。実験で観測されたエネルギー分散のダイナミクスは、第2(および更に遠い)溶媒和圏、ならびに溶媒の音響モードの緩和機構によって特長付けられているものと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)