CIDEPスピンプローブ法によるミセル・膜界面での一重項酸素動態の研究
Project/Area Number |
11740328
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
小原 敬士 愛媛大学, 理学部, 助手 (10284390)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | CIDEP / スピンプローブ / ミセル / 一重項酸素 / 時間分離ESR / ラジカル三重項対機構 / 時間分解ESR |
Research Abstract |
本研究は、ミセル・脂質二分子膜に導入されたCIDEPスピンプローブを用いて局所場での一重項酸素の寿命を時間分解ESRにより測定することにより、その動態を検討することを目的とする。本年度は本課題を実施するにあたり、以下のことを行った。 (1)CIDEPスピンプローブとなるアルキル鎖及びペプチド鎖を持ったニトロキシドラジカル4種を設計・合成し、これがミセル中に取り込まれることを蛍光法及びESR法により確認した。3種の表面電荷の異なるミセル系において、油溶性のキサントン及び水溶性のTPPS(ポルフィリン誘導体)を用い、ミセル内外に存在するこれらの分子の励起状態とスピンプローブのミセルの水・油界面での相互作用について、時間分解ESR法により検討した。その結果、アルキル鎖によりミセルの疎水性部分に保持されたプローブは水相の励起分子との相互作用が小さく、アルキル鎖のないラジカル単体では比較的強い相互作用が観測されたことから、アルキル鎖のないラジカルがミセル内から水相に拡散している様子が示された。これらの結果から、合成した分子は不均一系のプローブとして有効に機能することがわかった。現在、脂質二分子膜モデルとなるフォスファチジルコリンを用いた系で検討を行っている。 (2)水相で発生させた一重項酸素とプローブの相互作用について検討したが、一重項酸素の低収率と感度不足のため充分な信号強度が得られなかった。また、局所的に一重項酸素を発生させる試みとして、光により励起状態となる分子を持つミセル・ペプチド分子の合成を試みたが、中間体の副反応や低収率のため現在まで合成に至っていない。現在も引き続きこれらの検討を行っている。 (3)ミセル系でのビタミンE及びビタミンCの挙動を励起分子としてキサントンを用いた系で検討し、分子の可溶化位置と反応速度のミセル,pHの依存性を時間分解ESR法で検討した。得られた顕著なミセル、pH依存性から、これらの抗酸化剤の界面での挙動が明かとなった。スピンプローブとこれらの抗酸化剤をミセル系に導入した系で時間分解ESRを測定することにより、界面での抗酸化反応機構について検討中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)