ヘテロバイメタリッククラスターの触媒作用に関する理論的研究
Project/Area Number |
11740335
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中井 浩巳 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (00243056)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | ヘテロバイメタリッククラスター / 触媒作用 / 理論的研究 / クラスターモデル / 非経験的分子軌道法 / Cu / ZnO固体触媒 / Ru(II)-Sn(II)二核錯体触媒 / メタノール合成 / 酢酸合成 |
Research Abstract |
本研究では、固体表面および金属錯体の関与する反応に対して、その触媒作用のメカニズムを理論的に解明することを目指した。固体表面に対しては、クラスターモデルによる取り扱いで問題となる、クラスターサイズ依存性に関して系統的に調べた。その結果、吸着分子の構造や振動数などは金属原子数個のクラスターを用いた計算でも収束しているが、生成熱などエネルギーは40個のクラスターを用いても収束が見られない、という興味深い結果が得られた。その原因として、クラスターを切り出したことによる不安定性が直接エネルギー計算に影響していることが示された。具体的な触媒反応としては、銅表面におけるメタノール合成を取り上げ、吸着活性種の特定、反応経路の決定、銅の触媒作用、蒸着亜鉛の助触媒効果などを検討した。特に本年度は、律速段階であるフオーメートからジオキソメチレンに至る過程を重点的に調べ、一般にその特定が困難とされる固体表面反応の遷移状態を理論的に求めることに成功した。金属錯体の関与する反応としては、昨年度から取り組んでいるRu(II)-Sn(II)複核錯体における酢酸合成反応を引き続き検討した。本研究を通して、異種金属間結合が触媒反応に果たす多種多様な機能の解明に、理論的にはどのようなアプローチが可能かを検討することができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)