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危急種ナリヤラン(ラン科)を保護・増殖するための種子繁殖に関する研究

Research Project

Project/Area Number 11740432
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 生態
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

杉浦 直人  熊本大学, 理学部, 講師 (50304986)

Project Period (FY) 1999 – 2000
Project Status Completed (Fiscal Year 2000)
Budget Amount *help
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Keywordsナリヤラン / 保全生態 / 送粉
Research Abstract

交配システム 昨年と同様の方法を用いて以下の点を解明した。(1)柱頭は開花当日から開花後5日目まで花粉の受け入れが可能で、高率(79〜100%)で結実することが再確認された。(2)花粉塊は開花後4日目の花から取り去ったものではほぼ100%の割合で受精する能力をもつ。また、5日目以降8日目までの花粉も稔性を保持していることが今回新たに判明した。これらのことは、花から取り去られた花粉が最低でも1週間は稔性をもち、花を受精できることを示している。ただし、それらの"古い"花粉が稔性をもつ確率は概して低く、8日目の花粉では33%となった。花粉が長命という特性は、昆虫の訪花頻度が低いことと関連すると推測される。
送粉昆虫 昨年確認できた3種以外にヤエヤマキバラハキリバチ(♂)とツチバチの1種(♂)を花粉媒介昆虫として確認できた。特にヤエヤマキバラハキリバチは優秀な花粉媒介種で、多くの個体が花粉塊を中胸背面に付着させていた。興味深いことに本種は夕刻になると、ナリヤランの枯茎の先端部に頭部を真下にして大顎でつかまり、夜を過ごす。これらの個体にマークをしてその動向を調査したところ、再捕率はゼロであった。この結果はハチが毎日越夜する場所を移動するために生じたのか、あるいはマークをつけるためにハチを一時捕獲したために生じたのかは不明だが、もしも自発的に移動しているのであれば、ハチの移動が結果的にランの花の他家交配を促進する効果をもつといえる。
花を訪れる昆虫以外に、花外蜜線を訪れる昆虫の目録を作成した。特にクロトゲアリを含むアリ類が蜜を頻繁に利用していた。
生存阻害要因 植生遷移の進行にともなって侵入してくるシダ植物6種の繁茂がナリヤラン個体群の最大の衰退原因であることを突き止めた。特にコシダとイリオモテシャミセンズルがナリヤラン開花株の衰退と次世代個体(実生)の生長阻害を引き起こす最大の原因となっている。

Report

(2 results)
  • 2000 Annual Research Report
  • 1999 Annual Research Report

URL: 

Published: 1999-04-01   Modified: 2016-04-21  

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