生物時計や光周性を支える脳内光受容の分子メカニズム
Project/Area Number |
11740458
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
動物生理・代謝
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡野 俊行 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40272471)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 生物時計 / G蛋白質 / 脳内光受容 / メラトニン / ピノプシン / ロドプシン / 松果体 / 概日リズム / 転写誘導 |
Research Abstract |
交付申請書に記載の研究実施計画に基づき、松果体・脳深部における生物時計の光入力系についての研究を遂行し、下記の成果を得た。 【1】ニワトリの松果体の概日時計発振系を構成する時計分子の同定を目指して、松果体cDNAライブラリーから時計遺伝子の単離を試みた。その結果、CLOCK,PER2,BMAL1をそれぞれコードする全長cDNAを単離することができた。これに加え、BMAL1の新規ホモログのcDNAも単離し、コードされる蛋白質をBMAL2と命名した。ノザン解析の結果、これら4種類の時計遺伝子のmRNA量は概日時計によってコントロールされていることが判明した。機能解析の結果、BMAL2はBMAL1と同様にCLOCKと2量体を形成し、E-boxエンハンサーを介してPer2遺伝子の転写を促進する新規の時計構成分子であると考えられた。また、ヒト・マウス・ラットからBmal2相同遺伝子をそれぞれ単離することができたことから、BMAL2は広く動物に存在する分子であることがわかった。 【2】概日時計を構成する新規分子の単離に向けて、ディファレンシャルディスプレイ解析を行ったところ、概日時計の位相後退に伴って光誘導される遺伝子を単離することができた。RT-PCR解析の結果、この遺伝子は時刻特異的に光誘導されると共に概日時計によって発現が制御されていることがわかった。この遺伝子の全長cDNAを単離した結果、bZIPモチーフをもつ転写因子をコードしていることがわかった。 【3】脳深部における光情報伝達機構を探るため、ハト脳深部に発現する光情報伝達分子の解析を進めた結果、光受容体ロドプシンとトランスデューシンが同一の細胞に共局在していることがわかった。さらに、先情報伝達経路の出力に位置する環状ヌクレオチド依存性カチオンチャンネルに特異的抗体を作成した。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)