光受容蛋白質レチノクロムの機能発現機構についての視物質との比較解析
Project/Area Number |
11740460
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
動物生理・代謝
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
寺北 明久 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30212062)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | G蛋白質共役受容体 / ロドプシン / レチノクロム / カウンターイオン / レチナール / シッフ塩基結合 / ショウジョウバエ / p因子 / ロドプシンファミリー / 発色団レチナール / シッフ塩素結合 / G蛋白質 / 光情報変換 |
Research Abstract |
レチノクロムは視物質とは機能が異なる。前年度において、レチノクロムのカウンターイオンが脊椎動物視物質とは異なる位置に存在することを示し、機能との関連に興味がもたれた。ところがレチノクロムのカウンターイオンであるグルタミン酸(E181)は脊椎動物視物質をはじめとしてほとんどすべての視物質に保存されていることを見出した。そこで、本年度においては、E181の機能をロドプシンファミリーの多様な視物質について検討した。その結果、E181の役割はレチノクロムとウシロドプシンとでは異なることが明らかになった。 (1)ウシロドプシンにおけるE181の機能:ウシロドプシンの181番目のグルタミン酸の変異体(E181Q)を培養細胞系で発現し、E181Q変異体を分光学的および生化学的に解析した。その結果、吸収が10nm程度長波長シフトした。すなわち、ウシロドプシンの場合は181番目のグルタミン酸は波長制御には関与しているがカウンターイオンとしては機能していないことが明らかになった。さらに、E181Q変異体では、塩素イオンが吸収極大に影響することを見出した。 (2)ショウジョウバエのロドプシンにおけるE181の機能:ショウジョウバエのロドプシン(Rh1)のE181Q変異体を得るために、変異ロドプシンを発現するトランスジェニックバエをP因子をもちいて作製した。その結果、生体において、E181Q変異体は発色団を結合せず感桿には輸送されなかった。すなわち、E181の波長制御への関与は解明出来なかったが、ショウジョウバエロドプシンではE181が、視物質合成過程での発色団の結合に必須であることを発見した。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)