高温超伝導体の電磁波放出の非線形光学効果による研究
Project/Area Number |
11750007
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
石橋 隆幸 東京農工大学, 工学部, 助手 (20272635)
|
Project Period (FY) |
1999 – 2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 非線形光学効果 / 電磁波放出 / トンネル接合 / 準粒子注入 / ビスマス系高温超伝導体 / 高温超伝導体 / 高温超伝導 / 電磁波 / 強磁性体 / 微細加工 |
Research Abstract |
本研究は、高温超伝導体からの電磁波放出現象を非線形光学効果使って観察することである。電磁波放出のための試料として、常伝導金属である金とビスマス系高温超伝導薄膜とのトンネル接合を作製した。トンネル接合を使って準粒子を超伝導体中に注入することによりこの材料で初めて準粒子注入による電磁波の放出の測定に成功した。さらに、この実験で得られた電磁波の出力は、これまでに報告のあるイットリウム系高温超伝導体と金の接合の場合に比べて約2倍の出力が得られた。この準粒子注入による電磁波の放出は、注入された準粒子が平衡状態に戻り、言い換えると、クーパー対を形成することにより余剰なエネルギーが電磁波となって放出されると考えられる。そこで、本研究では、強磁性体/高温超伝導体トンネル接合を用いて実験を行った。準粒子のインジェクターとして磁性体を使うことにより、スピン偏極した準粒子を超伝導体に注入することができる。このことは、超伝導体中に誘起される非平衡状態が非スピン偏極準粒子注入によるものよりも強いものになることが予想される。そこで本研究では、まず、強磁性体/高温超伝導体トンネル接合の作製を行い、スピン偏極準粒子の注入が行えるかどうかについてトンネルコンダクタンスの測定により評価を行った。強磁性体には磁性金属のコバルト、超伝導体にはビスマス系高温超伝導薄膜および単結晶を用いた。その結果、この組み合わせにおいてはじめてトンネルスペクトルの測定を行い、超伝導ギャップおよびアンドレエフ反射の観察に成功した。このことは、スピン注入が行われていることを示しており、注入時の強い電磁波放出が期待される。非線形光学効果による測定については、ビスマス系高温超伝導薄膜および単結晶について測定を行ったが、現段階では電磁波放出と直接結びつく結果を得るに至らなかった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)