Project/Area Number |
11750026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
表面界面物性
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
菅原 聡 東工大, 工学部, 助手 (40282842)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | Si / Ge / Heteropitaxy / Atomic-layer-epitaxy / STM / Surface structure / Precursor chemistry |
Research Abstract |
本研究は原子層エピタキシー法(ALE)を用いて歪み制御Si/Ge原子層超格子をSiGe混晶上に作製し、その新物性発現を探索することを最終的な目的としている。本年度はSi/Ge原子層超格子を作製するとき必須となるALEによるSi表面へのGeのヘテロ成長(ヘテロALE)について研究を行った。 GeのALEは(CH_3)_2GeH_2と原子状水素の交互供給によって実現できている。これはホモ成長(ホモ ALE)の場合であるので、表面の化学的性質の大きく異なるSi表面へのヘテロ成長にはこのままでは適応できない。しかし、1原子層のGeをSi表面に形成しておけば、上述のALEの手法によってヘテロALEは実現できると考えた。1原子層のGeをSi表面に形成する方法については、Si清浄表面上でGeCl_4と原子状水素の交互供給法を行えば1原子層のGeがSi表面上に自己制限的に成長できる。本年度はこの表面に(CH_3)_2GeH_2と原子状水素の交互供給を行いGeのホモALEを試み、その成長過程を調べた。 まず、XPSによる評価から単原子層のGeが吸着したSi表面では下層Siの影響によってバルクGe表面とは水素の熱脱離速度などの化学的性質が変化して、ALEの発現条件がバルクGe表面とは大きく異なることがわかった。しかし、ALEの成長パラメータを調節することによって、Geが単原子層吸着したSi表面でもGeのヘテロALEが実現できることが確かめられた。また、STMによる表面超講造の評価およびCAICISSによる入射イオンの角度依存性から、このヘテロALEによるGeの成長層は臨界膜厚まで1サイクル当たり1原子層づつ層状に理想的な成長することがわかった。 したがって、本研究課題の成果を用いれば、原子スケールで膜厚が制御され、かつ急峻な界面構造を有するSi/Ge原子層超格子が形成できると結論した。
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