Project/Area Number |
11750034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岡 和彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00194324)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | エリプソメトリ / 分光偏光計 / 偏光 / 分光 / リタデーション / チャネルスペクトル / 薄膜 / その場測定 |
Research Abstract |
分光エリプソメトリは、薄膜の膜厚などを非接触かつ非破壊で測定する方法として、様々な分野で用いられている。この計測法では、多色光を測定対象の表面に斜入射し、反射光の各波長毎の偏光状態を求め、それから薄膜の膜厚や複素屈折率などを得る。この反射光の偏光状態を調べる際に現用のエリプソメトリでは、回転検光子などの機械的可動部を有する偏光計が利用されてきた。このため現用の偏光計では、測定に要する時間がこれらの機械的な素子の制御時間により制約されていた。薄膜成長中に膜厚のその場測定を行う際には、より高速な分光エリプソメータを実現することが望まれる。このような背景の下で本研究では、機械的可動部を有しない新しい分光偏光計測法を考案した。 この分光偏光計測法では、波長に依存した偏光状態を持つ被測定光を、2枚の水晶移相子と検光子を順に透過させた後、分光器に入射する。分光器から得られるスペクトルには、異なる周期で振動する3つの成分が含まれる。フーリエ変換を用いた信号処理によって各々を分離検出すると、被測定光の偏光状態をあらわすストークスパラメータの波長分布S_0(λ),S_1(λ),S_2(λ)およびS_3(λ)が得られる。この偏光計では、移相子や検光子などの制御が不要で、分光器から得られる一つのスペクトルより、被測定光の偏光状態の波長分布を表す全てのパラメータを同時に、かつ独立に求められるという特徴を持つ。 本年度は、前年の偏光計動作確認実験を受け、実際にエリプソメータを試作しその特性を調べた。Si基板上のSiO_2薄膜の膜厚を、一回のスペクトル測定のみで2nm以下の精度で測定できることが示された。さらに、その誤差要因の解析も行い、分光エリプソメータの設計指針を明らかにした。
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