Project/Area Number |
11750045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
窪寺 昌一 宮崎大学, 地域共同研究センター, 助教授 (00264359)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 希ガスエキシマ / 真空紫外レーザー / 放電励起 / 真空紫外光 / 無声放電 |
Research Abstract |
本研究では、小型放電励起装置を用いて希ガス原子(Kr)を励起し、レーザー発振を実現することに世界で初めて成功した。放電プラズマの制御と光共振器の品質向上が小型の放電励起装置ではこれまで報告がなかった真空紫外レーザーを実現した大きな要因であると考えている。 量子干渉効果を利用するための希ガスに放電エネルギーを加えて希ガスの励起状態を生成した。昨年までの研究ではパルス無声放電励起方式を用いていたが、電流密度、入力パワー密度を桁違いに増加させるためにはこの方法では限界があることがわかった。そこで従来放電レーザーに用いられている紫外光予備電離を用いる容量移行型放電方式に変更した。この放電励起方式では無声放電の場合と大きく異なり、高気圧(10気圧程度)の希ガスで安定なグロー放電を実現することは非常に困難であった。しかしながら、放電励起回路の最適化、放電電極形状の最適化、さらにはガス中の不純物を抑制するための真空排気技術の向上により、クリプトン10気圧まで安定なグロー放電を達成することに成功した。このときの入力電力は20MW/cc程度であり、レーザー発振がすでに実現している電子ビーム励起方式のそれと比べて同程度の値を達成することができた。 ここまでの研究結果をもとに放電励起装置に光共振器を構成した。予想される発振波長148nm付近で反射率が85%という国内で得られる最も品質の高い共振器鏡を用いて、真空紫外光の発光スペクトルを測定したところ、自然放出光のスペクトル幅が13nm程度あったものが、レーザー発振に伴いスペクトル幅は測定器の検出限界の0.4nmまで狭帯域化された。このことで世界で初めての放電励起希ガスエキシマレーザーの実現が裏付けられた。また出力エネルギーは0.15mJであり、小信号利得係数は1.1%/cmと見積もられた。
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