材料と構造を結ぶマルチスケール解析手法に関する研究
Project/Area Number |
11750054
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Engineering fundamentals
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
寺田 賢二郎 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (40282678)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | マルチスケール解析 / 均質化法 / 複合材料 / 弾塑性問題 / 非線形問題 / 有限要素法 |
Research Abstract |
本研究の根幹に位置する均質化法は、設計物としての解析対象をマクロ構造物として、その物性を材料ミクロ領域で観察される構造の解析から得られる応答を得るための数学理論である。申請者は、この均質化理論を用いて非均質材料のマクロ的な等価物性を陽に求めずに「材料」と「構造」の2つの異なるスケール間の連成問題を解析するという全く新しいタイプの非線形マルチスケール解析技術を開発した。前年度は、対象を「弾塑性体からなる複合材料」に限定して、全体(マクロ)構造の材料応答をミクロスケールの弾塑性体としたときの解析そのものと置き換える一般的な数値解析アルゴリズムを提示した。これを受けて、本年度はこの解析法を他種非均質材料に拡張した。具体的には、(1)有限変形を伴う樹脂複合材料、(2)ミクロ的に離散体と見なされる材料についてのマルチスケール解析法について、定式化と解析プログラムを開発し、その適用性を検討した。特に(1)では、一般的な有限ひずみ問題の定式化から出発して幾何学的非線形性までも組み込んだマルチスケールモデリングを世界で初めて実現し、多くの数値解析例によって実用的なソフトウェアとしての実装の可能性を示唆した。また(2)では、ミクロ的に離散体ではあるがマクロ的には連続体と見なされる材料の代表格として地盤材料を想定して、幾つかの解析例を示し、手法としての汎用性を強調した。中でも、3軸試験シミュレーションは、マクロ構造の複雑な構成則を持ち込まなくても、地盤としての弾塑性材料挙動が再現できることを示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)