拡張ランダムシステムに対する効率化シミュレーションとその実用的応用
Project/Area Number |
11750057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Engineering fundamentals
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 泰明 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (90217068)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 確率システム / 確率微分方程式 / シミュレーション / 重点サンプリング法 / 分散減少法 / 信頼性 / 複合ポアソン過程 |
Research Abstract |
本研究では,幅広いタイプの雑音が駆動する確率システムの挙動解析に対する効率的シミュレーション解法の開発とその実用的応用について考察を行い,以下のような結果を得た。 1.確率解析において広く知られているGirsanov-Meyerの定理を活用することにより,ウイーナー過程・複合ポアソン過程等を含む半マルチンゲールが駆動する確率システムの挙動解析の効率化に結びつく確率測度変換の導出法を見いだし,解過程の初到達問題等の実用上重要な問題に対する重点サンプリングシミュレーションスキームの開発を行った。 2.確率場を導入することによりき裂進展抵抗の不規則性を表現した新しい疲労き裂進展確率モデルを構築し,これに基づく破壊確率の推定に,開発したシミュレーションスキームを適用することにより,実用上重要となる極めて微小な破壊確率の精度よい推定が可能となることを明らかとした。 3.ポアソン型白色雑音が駆動する確率システムに対する信頼性解析に,本提案スキームが有効であることを明らかとした。特にいくつかの数値例を通じて,本研究で提案している最適な測度変換基準が効率的な分散減少を実現し,微小破壊確率の高精度推定が可能であることを示せた。 4.保険業務を行う会社の資産運用を取り入れた資産時間変動モデルを想定し(このモデルはウィーナー過程と複合ポアソン過程が同時に駆動するシステムとなる),所定の運用期間における破産確率を推定するためのシミュレーションスキームを,提案手法に基づいて構築した。さらにいくつかの数値例を通じて微小な破産確率を少ないサンプル数で精度よく推定できることを明らかとした。このことは近年注目を集めている金融・保険の融合研究に大きく寄与すると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)