Project/Area Number |
11750066
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 接触電気抵抗 / 電位依存性 / 繰り返し効果 / p型酸化物 / n型酸化物 / ヒステリシス / 新生面酸化物 / Cr富化酸化物 |
Research Abstract |
応力腐食割れの発生及び進展に支配的な影響を有すると考えられている酸化皮膜の電気抵抗をIu-situ計測できる接触電気抵抗法により評価した。軽水炉環境として代表的な沸騰水型軽水炉環境中において最高温度288℃の条件下で、Ni基合金600及び690、ステンレス鋼及び低合金鋼について、特に溶存酸素濃度の増減による電位変動が皮膜抵抗に及ぼす影響、さらに温度繰り返しによる皮膜抵抗変化について実験を行った。その結果、繰り返し数が少ない範囲ではあるが、電位及び温度のいずれの繰り返しにおいても皮膜の電気抵抗と電位(溶存酸素)または温度にはヒステリシスが認められ、皮膜形成、溶解に履歴が存在し、さらに繰り返しによる効果を認めることができた。またNi基合金については、600合金及び高Cr690合金の皮膜特性が大きく異なり、600合金上の酸化皮膜がn型であるのに対しCrを多く含む690合金はp型であることを明らかにした。このことは690合金の優れた耐SCC特性を皮膜特性から支持するものであり本研究で初めて明らかとなった。さらに、皮膜電気抵抗劣化への影響を検討した。また、平成11年度末に導入した低ひずみ速度負荷装置付接触電気抵抗装置により応力負荷条件下での酸化皮膜特性評価を行った結果、負荷条件下で新生面上に形成された表面皮膜は、無負荷部に比して抵抗が小さいことが明らかとなり、酸化膜組成及び構造への影響が明らかとなった。特にCrの富化に着目することが重要である。このことは、ラマン分光法によっても確認されている。
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