Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
本研究は,微細回路パターンにレーザビームを照射した際に得られる散乱光分布のオンアクシスフーリエ変換ホログラフィ像を解析することにより,光学的回折限界を超えた微小な外観不良を高速に計測する手法の確立を目的とした基礎研究である.本年度は,提案手法のインプロセス計測への適用性について,理論的・実験的に検証を行い,以下のような研究成果が得られた. 1.電磁波散乱シミュレーション解析 前年度に構築した,Maxwellの方程式に基づいた電磁波散乱シミュレータを用いて,引き続き,解析を行った.具体的には,微細回路パターン上の欠陥検出を行う上で不可欠な多層膜CMP加工面までを適用範囲とする計算機モデルの作成を行った.そして,実際のプロセスへの適用を考慮に入れ,膜厚むらを想定したスクラッチ状欠陥検出特性について,詳細な調査を行った.その結果,膜厚が0.6〜0.75μm程度の変動においては,欠陥の評価に影響を及ぼさないこと,また,欠陥の幅情報は上方に現れる散乱光強度に,深さ情報は上方および下方に現れる散乱光強度に大きく影響することが分かった. 2.微細回路パターン外観不良検出実験 本実験ではSEM観察で確認を行った欠陥を有する微細回路パターンにレーザビームを照射し,正常な微細回路パターンから検出されるオンアクシスフーリエ変換像との間にどのような差異が生じるかを実験的に検討した.具体的には,SEM観察による同定手法の確立を行うとともに,照射スポットサイズ,デフォーカス量,偏光度等の光学的パラメータとオンアクシスフーリエ変換像との関係について調査を行った.そして,実際の欠陥パターンに対する検出を試みた結果,正常微細回路パターンからのオンアクシスフーリエ変換像との差分処理を行うことで,0.25μm以下の微細回路パターン上に付着した異物の検出が可能であることを実験的に確認した.
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