ドライエンドミル加工における加工精度補償システムの開発
Project/Area Number |
11750105
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機械工作・生産工学
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
松村 隆 東京電機大学, 工学部, 助教授 (20199855)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | エンドミル / 切削温度 / 加工精度 / 有限差分法 / 有限要素法 / 温度解析 / 熱膨張 |
Research Abstract |
本研究ではマシニングセンタにおけるドライエンドミル加工を対象として,切削熱に起因する工具・工作物の熱変形解析とこれに基づいた工具経路の修正による精度補償を試みた.昨年度の段階では加工プロセスに応じて解析モデルが変化する問題の非定常解析手法と,解析に必要な熱特性値の迅速同定手法を開発した.今年度は有限要素法によって工具,工作物の加工誤差予測を行い,精度補償を試みた.加工誤差の予測では簡単のため切削力による力学的変形量の解析と,切削熱による温度分布,熱変形量解析を独立して行い,両者を足し合わせて見積もった.解析では汎用有限要素法解析ツールANSYSを使用し,これまでの研究で開発してきた境界条件設定や一連の解析流れを同ソフトの開発プログラミング機能であるAPDL上で実現した.得られた解析結果に基づいて実際の切削試験により加工精度補償を試みた.その結果精度補償による精度改善の効果は確認できたが,以下の問題が明らかになった. (1)切削力による変形解析が静的な構造解析であったため,動的な効果を無視したモデルによる力学的変形量の解析誤差が精度補償に影響を及ぼす. (2)当初工具・工作物の温度分布解析では有限差分法によってプログラムを作成し,その上で解析モデルが変化する非定常解析手法と熱的境界条件の迅速同定法を開発したが,汎用有限要素法解析ツールに同手法を適用した結果,計算時間が大幅にかかり実用性が下がった. 前者の問題に対しては,エンドミル加工の動的切削過程の解析とこれによる工具軸の振動および偏心のシミュレーションを開発し始め,その成果の一部を学会にて発表する.(「11.研究発表」参照).一方後者については,温度解析および熱特性値の同定に関しては有限差分法による解析を行い,その結果を有限要素法解析の初期条件として与える方式で時間短縮ができると考えている.
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)